大きな岩から切り出した幾何学的なサイコロ状の石を積んだ名古屋城などの石垣とは違って歴史古さを感じさせます。
本丸門をくぐりますと天守閣がまばゆいばかりに輝いています。これが国宝犬山城です。
戦後整備された「文化財保護法」によって国宝に指定されています。この法律の目的は後の世の人が「文化財に触れることによって先人の生活や文化の発展を知る」ことに置かれています。
石垣で覆われた高さ五メートルの天守台の上に二層二階の大きな屋根の入母屋を置き、その上に望楼を載せた天守閣です。
入母屋の大きな屋根の重量感に圧倒されます。「本シリーズ(38)」で書きましたように、この入母屋は金山城から移築したものです。昔の人は一度建てた建築物を大事に再利用していたそうですネ。
入口を入り穴倉の中の階段を登ると、太い梁が目の前に現れます。梁の表面はチョウナ削りと言って古い技法で仕上げてあります。
この大屋根の下の入母屋はチョウナや槍かんなが使われていて、建築学上今から四五十年ほど昔の築城と考えられています。国宝の中では最も古い天守閣です。
最上階の望楼は関が原の戦いの後、つまあり下の入母屋の部分ができて五十年ほど後、大屋根の上に載せたものです。柱や梁の仕上げには現代でも使われている台かんなが用いられており、築城の歴史を自分の手で触れて見ることができます。
望楼からは稲葉山城(岐阜城)を望んで美濃攻めを前にした信長の気分に、また小牧山城を睨んで小牧・長久手の戦いに臨む秀吉になることのできます。(完)
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