犬山周辺カメラ撮影ガイド   撮影及び文:青山松之(犬山市)
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犬山周辺カメラ撮影ガイド (4) 犬山祭りのスナップ撮影


春の犬山の最大のイベントは犬山祭である。犬山祭を見に行くのはたいてい家族や親戚の人と一緒で、誰かが迷子にならないよう気をつけていなければならない。私の場合、犬山祭の撮影は見物の合間のスナップ撮影がほとんどである。通りの両側にはおもちゃやお菓子の屋台店が並び、混雑した人並みに揉まれながら祭の写真を撮るのはあわただしい。よく使い慣れたカメラでパッと構えて、パッと撮らねばならない。露出変更、構図決定、フィルム交換などもすばやく行わねばならない。しかし、撮りたい被写体は多い。


犬山祭の被写体


1. 祭の全体風景
 お天気も良くて、満開の桜の下を各町内の車山(やま)が針綱神社へ向けて進んでゆく。背景に犬山城が入れば最高である。いささか絵葉書的ではあるが、天気と桜と祭の三拍子揃うのは数年に一度であるので、チャンスがあればぜひ撮っておきたい。神社前広場にずらりと並んだ車山も壮観である。
2.文化財としての車山(やま) 
   地域により、山車(だし)、屋台、曳山、鉾(ほこ)、だんじりなどいろいろ呼ばれるが、犬山は車山(やま)といい、他所より大型である。高さ約8.5m、重さ4t近くもあり、13両全部が「からくり人形」をそなえているのが特徴である。三層の車山は、上から上山(うわやま)、中山、下山(したやま)とよばれるが、上山にはからくり人形が数体あり、神社前や主な街角で人形戯が奉納される。高い位置で撮りにくい。200mm以上の望遠レンズが要る。(秋の文化祭には「からくり」だけが展示されるので撮りやすい。)中山にはからくり人形を操る人たちが数人いるが幔幕のなかでみえない。幕は中幕といい、下山の細長い水引幕とともに立派な文化財である。また、あちこちに竜などの彫り物も付けてある。下山には笛や太鼓でお囃子をする若衆や子供連がいる。子供連の着ている金襦袢(緋縮緬に金銀の刺繍をし、竜や虎の差込を背負う)は豪華絢爛で「絵になる」情景である。平成時代に入り、各町内の車山もからくり人形も、補修や再生が進みみんなキレイで立派になった。バブル経済の遺産とも思える。
(各町内の車山はこのホームページのなかの「犬山祭」をご覧ください。)

お天気と桜と祭
3.祭の人物と動き
車山を曳く(実際には押す)のは揃いの法被、股引、草鞋履きの手子(てこ)さんたちである。
 方向転換のため車山の片側を持ち上げて180度回転する「どんでん」や90度まわす「車切(しゃぎり)」は勇壮で、絶好のシャッターチャンスである。金襦袢の子供を肩車にのせて通りを闊歩する手子さんたちの姿も美しい。最近の世相を反映してか、子供や若衆の顔がみな優しい。手子さんも茶髪がふえたし、ときには外人もみられる。お囃子方に女の子が乗っていることもある。長い間同じ祭りを続けていても、中身は少しづつかわってゆく。  
 
針綱神社前での車山(やま)の整列 針綱神社前での車山(やま)の整列

  4.夜車山(よやま) 
夕方になると町内の当番衆によって各種の提灯が計365個取り付けられる。午後7時に点灯され、午後9時半頃まで各町内を車山が巡行し、昼間とは違った幽玄な雰囲気につつまれる。高感度フィルムならフラッシュはやめて、オートでまずまずの写真がとれる。揺れる提灯の動感をだすため、電
柱などにカメラを押し付けて、わざとスローシャッターをきることもある。
方向転換(車切しゃぎり) 方向転換(車切しゃぎり) 夜車山(よやま) (魚屋町)

   
5.家族記念写真
   昔、風景や花の写真に熱中していた頃は、家族写真などは余ったフィルムを消化するために撮っていた。しかし何年か後整理するとき、風景や花の写真は捨てられるが、家族写真は再現できないため捨てられなかった。いまではお祭りをバックにした家族の記念写真も真面目に撮らねば、と思っている。
中幕、水引幕、大赤幕 金襦袢の子供連
   
6.祭を支える人々
 美しく、華やかな祭も、それを実行・運営するには大きな負担がかかっている。特に車山を持つ13の町内は祭礼賦課金、寄付金、祝儀、お神酒などの支出のほか、ほとんどの家庭から誰かが何らかの役に出なければならない。手子やお囃子方など表面に出る人たちのほかに、当番衆という人たちがいて、祭の前に車山を組み立て(やまぐみ)、終われば解体作業(やまこわし)をする。当日は提灯の取り付け、取り外しも含めて雑用が多い。こうした作業も、祭の付随風景としてチャンスがあれば撮影しておきたい。
外人も混じる手子さん達の闊歩 からくり人形(余坂 宝袋) 手子さんと子供連の肩車

 

(参考) デジタルカメラの活用
最近デジカメの普及がすごい。昨年は従来のフィルム(銀塩)カメラの売上げを
上回ったという。
デジカメには次のような特徴があり、スナップ撮影に便利で、さまざまな事後処理もできる。
(A)特別なものを除き、一般に軽量・小型で携行が楽である。
(B)光学ズーム機能とは別に、液晶ズーム機能があり、望遠効果が得られる。
  (画質は落ちるが)
(C)フィルムに代わるICメモリーに記録され、液晶ですぐ見れるし、失敗作はすぐ消せる。
(D)画像の解像度、圧縮率、撮影感度などが可変で、一枚ずつでも変更できる。
  枚数も多く撮れる。
(E)パソコンで編集、記録、印刷、送信などができ、テレビでも見れる。
(F)画像処理ソフトで、トリミングができ、明るさ、コントラスト、色彩、ピントなどが
  
ある程度修正できる。
(G)接写機能がある。

からくり人形(中本町西王母)


しかしデジカメにも次のような欠点や問題点がある。
(A) 画質はまだフィルムカメラには及ばない。(A4プリント程度までならまずまず)
(B) 合焦やシャッターにタイムラグが目立つ機種がある。
(C) 明るいところでは、液晶が見えにくい。(ファインダーも液晶のものがある)
(D) 撮影条件の設定変更を液晶画面の選択でする機種はわずらわしい。
(E) メモリーの種類が多く、標準化が遅れている。画像タテ・ヨコ比が3:4と2:3がある。
(F) 一般に電池容量が不足、充電や取替えがわずらわしい。
(G) 撮影枚数が多いとパソコン処理が結構面倒で、時間がかかる。
(H) プリンターでの印刷物は退色が早い。
(I) 機種変更が早く、すぐ値下げになる。

今後もまだまだ進歩すると思われるが、フィルムカメラと共に上手に付き合っていきたい。